1999.10.25.発行 vol.13  [カルスタ馬鹿一代 号]

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■■  [本]のメルマガ                                1999.10.25.発行  
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■CONTENTS-----------------------------------------------------------
★トピックス

★「現代思想の最前線」/五月(ごがつ)
→闘い続ける思想家、サイードの自伝刊行!

★「脱・書店員日記」/aguni(あぐに)
→古本とインターネットこの不思議な取り合せの妙を紹介!
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■トピックス
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■ロールズがアメリカ国民栄誉賞を受賞!
現代アメリカを代表する倫理学者ジョン・ロールズ(1921−)が、さる
九月二九日に本年度のナショナル・ヒューマニティ・メダルを受賞した。本
賞はアメリカ大統領から授与されるもので、国民栄誉賞とも言っていい。

今回受賞したのは八人で、ロールズのほか、映画監督のスピルバーグもその
一人だった。スピルバーグの経歴には九三年「シンドラーのリスト」、九七
年「アミスタッド」、九八年「プライヴェート・ライアン」などのタイトル
が挙げられている。

本誌バックナンバーでも紹介したが、ロールズは今年五月に待望の『論文集
』を刊行したばかりか、九月には『正義論』改訂版を出版。607頁の初版
が実に986頁に「増改築」されたのだ。

更に十一月には、九三年度のアムネスティ講演を膨らませた、『万民の法』
The law of people をいよいよ発表する。みすず書房の『人権について』の
中に講演録の邦訳が収録されているが、今回の版は256頁もあり、これま
た大幅に加筆修正されたわけだ。

まさに栄誉の絶頂といったところか。
下記に文献とHPアドレスを掲げるので参照されたい。

"A theory of justice" 1971, 1st edition, Belknap press,
ISBN:0-674-88014-5, $19.95

"A theory of justice" 1999, Revised edition, Belknap press,
ISBN:0-674-00078-1, $22.00

"Collected papers" 1999, Edited by Samuel Freeman,
Harvard university press, ISBN:0-674-13739-6, $39.95

"The law of peoples" 1999, Harvard university press,
ISBN:0-674-00079-X, $22.50

上記4点の書籍とナショナル・ヒューマニティ・メダル受賞記事を以下
のハーヴァード大学出版局のニュース・ルームで閲覧することができる。
ベルクナップ・プレスは兄弟出版社。
http://www.hup.harvard.edu/

『人権について:オックスフォード・アムネスティ・レクチャーズ』
みすず書房、1998年、ISBN4-622-03667-3、本体2900円
http://www.msz.co.jp/

本誌バックナンバーでのロールズ紹介は以下をご覧ください。
http://www.freepage.total.co.jp/anjienji/gogatu2.html
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■ 現代思想の最前線 /五月
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「サイード自伝:トラウマとペンの戦い」

現代アメリカを代表する批評家であり、主著『オリエンタリズム』で世界
的に高名なエドワード・サイードが、先月ついに自伝を出した。『アウト
・オヴ・プレイス:ある回想』(アメリカではクノップフから刊行)であ
る。大江健三郎は最近読んだ本の中でもっともこれが印象に残っている、
と月刊『現代』誌上で語ったが、この「友人」のために彼は書評ないし推
薦文を書いた、とも言っていた。

慣用句「アウト・オヴ・プレイス」は、所定の位置にない、とか、場違い
な、不適当な状態を表す、形容詞句である。亡命パレスチナ人という出自
を端的に表した言葉だが、おそらくここには複数の意味がこめられてい
る。同じ九月に刊行された日本版独自編集の論文集『パレスチナへ帰る』
(作品社)を読むと、彼の故郷であるパレスチナと、現在住んでいるアメ
リカへの想いというのがよく読み取れる。

自伝的要素も強いこの小さな邦訳本は、今回紹介する回想録の的確な副読
本になるだろう。導入として先にこちらを読んでおくといい。白血病と診
断されたサイードは実に四十五年振りの帰郷を思い立つ。過激派の暗殺リ
ストにその名が記載されているにもかかわらず、妻と息子、娘を伴って、
パレスチナ=イスラエルを巡る旅に出た彼の見た真実とは何だったか。時
に熱っぽく、時に絶望を伴って描かれる故郷と、PLOやアメリカに対す
る痛烈な批判が読む者の胸に焼き付く。

四方田犬彦氏による翻訳と丁寧な解説、おまけに二千円という求めやすい
価格。ひとつだけ不満を言えば、この論文集ではサイードがラビン暗殺に
ついてどう考えているのか、まったくわからないところだ。不勉強な筆者
はもっとも、他の論文等で言及しているかどうかも知らないのだけれど。

早くも邦訳が決定したという『アウト・オヴ・プレイス』は少年期におけ
る父母との微妙な不和を描いて、サイードがいわゆる「サイード」になる
までの前史を明るみに出している。本人が言うように、「本質的に失われ
忘却された世界、私の若かりし頃の記録」であり、感動的ではあるが全体
的にトーンは暗い。この回想録を思い立ったきっかけは、やはり白血病の
宣告だった。

エルサレムのとあるクリスチャンの家庭に生まれた少年は、激情的で野心
的な両親に連れられて、やがて消滅するパレスチナや当時植民地だったエ
ジプトの首都カイロ、将来二十年にわたる内紛に悩まされるベイルート
(レバノン)を転々としながら、様々な教育を施され、アラビア語、英
語、フランス語に通じ、やがてはプリンストン大学やハーヴァード大学と
いったアメリカの超一流学府に進学した。その後、コロンビア大学で教鞭
を執り、比較文学とポストコロニアル文化の研究者として名声を得てい
く。

とはいえ、彼の目覚ましい活躍の根本にある志向性を特徴づけているの
は、皮肉にも、「私はよそ者なんだ」というトラウマであり、家族的問題
や故郷を追われた体験に裏打ちされた、ある種歪められた感情なのであ
る。

場所柄少数派のキリスト教徒であり、故郷を追われたパレスチナ人であ
り、イギリス風にエドワードと名付けられた、四人の姉妹を持つ唯一ひと
りだけの男の子。アメリカの市民権を有する横柄な父を持つ少年サイード
のアイデンティティは、まさに居場所のない異邦人のそれだったろうか。
息子への愛情にあふれ、一挙手一投足を見逃さず、巧みな影響力を発揮し
た母親が彼に与えた、音楽や映画や文学への関心という点にはささやかな
救いが見える。

本質的に失われ忘却された世界とは、彼が内心そこから離脱しようと試み
た暗い少年期であるとともに、その反面、かつて実在していた人々や場所
が、今や世論や歴史から物理的にも記憶としてもすべてかき消えようとし
ているがゆえに、忘れ難い、忘れてはならない故郷なのである。

本書はまた、パレスチナの解体、イスラエルの建国とその後に関する貴重
な同時代の証言でもある。サイードは世論に抗してあくまでも記憶し、あ
くまでも戦う。ユダヤ人の大虐殺とパレスチナ人のディアスポラ(離散)
の双方を忘れないこと。イスラエルにおいては両者が密接に関係している
こと。

彼は繰り返し繰り返し、ペンを執り、発言する。「もういいじゃないか、
過去のことは。未来を見よう」という傲慢な無知をさらけ出す、いわゆる
ごくノーマルな「普通の人々」の無理解と無関心に包囲されているにもか
かわらず、彼は書き、声をあげる。

なぜ書くのか。ホラティウスの言うtantus amor scribendi(書クコトヘノ
深キ欲望)? そうではないだろう。「遠く離れた何かを求め、足下を見
過ごす」(ピンダロス)無知の愚をただただ避けるためだ。自身の「よそ
者」感=孤独感にもかかわらず、サイードは異郷に逃避した部外者面をし
ているのではない。逆説的だが、彼は故郷に生きようとしているのだ。

サイードは幼少期と壮年期とのあいだ、パレスチナとアメリカとのあいだ
に引き裂かれた。彼にとってはすべてが異郷である。だがそう述べるだけ
では充分ではない。どちらの側の事実をも否認することのない彼にとって
は、すべてが異郷であるとともにすべてが故郷であるのだから。故郷なる
ものへの意志はおそらくサイードの最も明かしえぬ内実であるだろう。

サイードの闘争は続く。本年刊行された書籍を以下に列挙する。

1999年2月
"Acts of agression" Seven stories press
チョムスキーとラムジー・クラークとの共著。
"Henry James : Complete stories,1874-1884" Library of America
"Henry James : Complete stories,1884-1891" Library of America
ウィリアム・ヴァンスとともに編者を務めている。

1999年3月
"Fateful triangle : the United States,Israel and
the Palestinians" South end press
チョムスキーとの共著の、最新第二版で、七百頁もの大著。
"The June 1968 war : after three decades"
Association of Arab-America University Graduates
ウィリアム・ハダッドほか十人と並んで寄稿。

1999年5月
"Letters of transit : reflections on exile and memory" New Press
在米外国人ないし亡命者の四人のテキストを集めたもの。書影を見る限
り、外観はトランクの形をしている?!が、筆者は未入手。

1999年9月
"Women and children first" Granta books
『グランタ』67号(99年秋号)。イアン・ジャック編。作家のクッ
ツェーと並んで寄稿している。
"Out of place : a memoir" Knopf, ISBN:0-394-58739-1, $26.95
今回紹介したサイード初の本格的自伝。

なお、このほかにも原書のリプリント(重版)として、三月に『反美学』
(ハル・フォスター編、邦訳:勁草書房)をニュー・プレスから、九月に
は『パレスチナとは何か』(邦訳:岩波書店)をコロンビア大学出版局か
ら刊行している。更に付け加えておくと、サイード同様に健筆を振るって
いるノーム・チョムスキーは先月『新たな軍事的ヒューマニズム:コソボ
の教訓』をCommon courage press上梓したばかりだ。

邦訳最新刊は今回取り上げた、以下の書籍である。
『パレスチナへ帰る』(作品社、ISBN:4-87893-329-1、本体2000円)
また、気になる『文化と帝国主義(下)』(みすず書房)だが、刊行はい
ますこし先のようだ。

最新情報だが、自伝を含めサイードの著作の大部分を出版しているランダ
ムハウス・グループから、来年4月刊行の新刊の告知が出た。『和平プロ
セスの目的:オスロとその後』である。期待したい。
"The end of the peace process : Oslo and after" Pantheon,
ISBN:0-375-40930-0, $30.00
http://www.randomhouse.com/catalog/
                [記:1999年10月21日]

[後記]
〈橋本−小川再戦〉をやってほしくない派の私、五月です。前回は休載し
ましたが、尿管結石で入院してました。点滴をうちまくって無事、ゴマ粒
ほどの石が出て、こんなちっこいもので眠れないくらいの苦しみを味わっ
たのか、と驚愕しました。ちなみに私は小川ファンです。再戦は橋本の意
志というより、猪木のシナリオのような気がして、ちょっとイヤなので
す。

最近プロレスを見てもついカルチュラル・スタディーズ的視点を持とうと
してしまいます。あの観客の盛り上がり方ときたら! 古代ローマの昔か
らガチンコは盛り上がるに決まっているのですが、〈橋本−小川戦〉の興
業師やマスコミや観客が構成するポリティクスには、非常に興味深いもの
があると思います。ほかにもマンガ『空手バカ一代』『高校鉄拳伝タフ』
やK1人気などの分析を社会学者の皆様にお願いしたいところです。では
また次回。
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■ 「脱書店員電脳日記」/aguni(あぐに)
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第6回  古本屋さんの電脳的憂鬱

 早稲田の街に古書店が集まっている、というのは本好きの方ならご存じだ
ろう。しかもここは神田に比べて安価で、掘り出し物も多いということだ。
10月1日から6日まで、早稲田通りと諏訪通りの交差点にある穴八幡の神社
の境内を借りて、今年も青空古本市が行われた。神田のブックフェスティバ
ルなどと比べると知名度も広告費もないが、ヨーロッパの市を思わせるテン
ト張りの古書市を見ると、何かいいものはないかとつい覗きたくなる。
 学生の時分にこの古書市の目録「古本共和国」の編集作業を手伝ったこと
があり、そのせいで顔なじみの古本屋さんがいる。今回はその古本屋さんに
お聞きした話を元に構成してみた。

 全国約2800軒の古本屋さんでつくる全国古書籍商組合連合会は、三菱商事
と大日本印刷と提携し、サイト「日本の古本屋」の機能を大幅に拡充した。
一般の利用者は、ネット上で無料で会員登録でき、従来の古本や古書店の検
索に加え、古書店側に「こんな本を探してほしい」と依頼したり、注文した
りできるようになる。古書愛好家や古書店向けの掲示板も利用できる。
古書店は、月会費3000円で業者会員になれる。他店の在庫情報などが入手で
きるほか、自店のお買い得品などの情報を発信できる。1年後には500軒の業
者会員と100万件の古書籍データの獲得を目指す。将来は、オンラインでの
決済や、ネット上でのオークションもできるようにシステムを発展させる計
画だという。

 この計画、こうして字面を追っているだけではなかなかいい計画のように
思える。しかしよく考えるとここも新刊の出版業界同様、先行する他業種の
方式をただあてはめただけで、そこに無理が生じているようである。

 古本屋さんが言っていたのは、例えば、これまで古書の値段というのは、
ある程度は合意があるにしても、まあ、言ってみれば古本屋さんの言い値で
ある。お客さんもそれをわかっているから値段の違いについてはあまり言わ
ないし、まあ、値切ったりもするわけだ。しかしここで店単位を越え、ネッ
トである商品を探せる、というのはどういうことか。お客さんは安いところ
を探し、買いに行く。そうなると店としては他店の値段を気にして値段をつ
けなければならなくなり、秋葉原の電気屋同様、最低価格表示で値切れませ
ん、という、何だか人情味のない世界へ突入する。

 しかもこの業界、「商品」があまり増えるということはない。
一般に、どうやら古書というのはだいたい1970年代以前の書籍のことを言う
らしい。それは今から30年前、という意味ではなく、出版バブルがはじける
前、という意味だ。本がまだ本だった時代、とでも言おうか。その頃から、
出版社は「出版業界」となり「いい本」というより「売れる本」を追い求め
始めた。こうした「読み捨てられることを前提とした本」というのは「新古
書」という名前があって、例えばあちこちで叩かれている「ブックオフ」な
んてのはこのジャンルの本を取り扱う。

「商品」は増えないのに「お客」が増える、ということは、単純に考えれば
価格が上がるわけである。価格は横並びに標準化され、掘り出し物は減る。
ただでさえ研究費など削られているご時世だ。先日も、アメリカの研究者が
大量に日本文学の古典を買っていったらしい。曰く、「バブルの頃は高くて
買えなかった。」とのこと。今、日本文学を研究したければアメリカに行っ
た方がいいかもしれない。というのは冗談にしても、金のあるところに資料
が集まる、というのは仕方がないにしても、その他の方法、というものがな
くなってしまうのは果たしていいことなのだろうか。足で探す研究者。でも
掘り出し物はない。だって全部ネットで売ってるんだもん。どこの店も同じ
値段で。

 またこのデータは半年にいっぺんの更新だという。遅いと思われるかもし
れないが、そういう世界なのである。ある何万もする書籍を仕入れてから売
れるまでに10年かかったとかいう話も聞いた。売り値はその間変わっていな
いというから、そういう世界なのだろう。古書籍、というのは基本的に全部
単品データである。サイト「日本の古本屋」では更新作業は各古書店がやる
ということになっている。サイトを運営する側にとっては月に3000円×2800
店=840万円入ってくれば確かに美味しい商売だろうが、古書店にとっては
3000円払って業務が増える、ということになる。しかもそれで儲かるかどう
かはわからないのだ。

 新刊書店のネット販売が売り上げ増で好調だが、それで出版業界全体が好
景気だという話はあまり聞かない。むしろ売り上げは落ちていると聞く。と
いうことは既存の書店に足を運んでいた人が行かなくなったわけで、何のこ
とはない、「交通費+テナント料」が「送料+サーバー管理費」に変わった
だけだ。ほとんどが個人経営の古本屋さんに支店を出すだけの余力があるの
かというと、ない。そんなわけで、なかなか参加する古書店はまだ少ないよ
うだ。

 他業種から見て非効率的だと思われることでも実はコスト計算をすると効
率的であることもある。ネット販売はおおいに結構だが、業界の性格を踏ま
えた形でシステムを構築することをもっと考えた方が良い。

 現在、古書展などでは目録が発行されている。この目録というのがなかな
か良くできたシステムだ。まず各古書店は書名や状態・値段などの名前の入
った原稿を出し、目録を発行する。できた目録は店頭で配られるとともに、
これまで購入し、また希望しているお客さんに送る。お客さんは目録をチェ
ックし、付属のはがき、ないしは電話やFAXで各古書店に注文する。複数
の人間が注文したものは抽選になる。商品はお客さんのところへ届けられ、
(あるいはお客さんが取りに来る)入金があって終了、となる。

 ネット販売網を構築するならこの「目録方式」を捨てることはない。この
「目録方式」の特徴は、ページが各書店ごとに作られている、ということで
ある。欲しい本がある客は面倒でも、全ページ見ていかなくてはならない。
で、ん、この本はさっきもあったな。あっちの方が安いか?とか、でもこっ
ちのこの本も一緒に買っちゃえば面倒がなくていいか。とか、この書店は私
に合ってるな、とか、そういう見方をするわけである。だから感覚としては
その古書店を実際に見て回っているような感覚であり、バーチャル古本屋め
ぐりが楽しめるようになっている。

 書名・項目検索はあってもよい。しかしデータのページには、ただ古書店
の名前が表示されるだけにとどめるべきだろう。イメージとしてはYahoo!や
gooなどの検索サイトに近い。求める書籍(キーワード)のある古本屋まで
たどり着く、という仕組みだ。お客は古書店のページの中でその本を探し、
なおかつその周囲に並んでいる本も一緒に見ることができるわけである。書
籍単品データを中心に考えたデータベースの構築はぱっと見には綺麗だしス
マートだし効率的に思える。確かに目的買いには便利かもしれない。しかし
別の書籍との出会いも衝動買いもないわけで、決して、従来からのお客さん
にとってもお店にとっても便利とはいえないし、幸福なものではない。新し
いお客を開拓するのも悪いことだとは思わないが、システム構築なんてもの
はどうにでもなるのだから、もっと現在の業界関係者にも使いやすいような
ユーザーインターフェイスを考えて設計してもらいたいものだ。
とはいえ、実際にシステムを設計している人間が古書好きである確率は極め
て低いと思うが・・・。

教訓:安易なシステム構築は止めよう。
ユ−ザーにとって何がベストなのかを考えよ、というのがビル・Gの教え。

オマケ:どうせ単品データの構築をするのなら、ISBN以前の書籍が検索でき
るデータベースを構築して欲しいものだ。品切・絶版になるだけでたちまち
調べられなくなるのが現状。ましてやそれ以前となると・・・。
何とかならないものだろうか?

今回紹介したサイト:「日本の古本屋」
http://www.kosho.or.jp
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■あとがき
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>えー実はタウ氏が、『即返品本』に関して深ーい悩みを・・・・・・
>え、どうしたの?
>タウ氏の連載の意図としては、小売ってもともと自分の見識信じて商品仕
入て、それが売れるか売れないか、で商売成り立たせるものじゃない。
>そりゃそうだ。別に出版社や取次ぎの下働きじゃないし
>それに、この業界、著者や編集者と小売には深ーい溝があって、小売の現
場では「こんとこ変えりゃもっと売れるのに」とか「こんな良い本なのに独
り善がりの帯びつけちゃって」とか、もっとこうすりゃ売れるはず、という
のが経験上良く見えるんだけど、その意見が編集者とかに届くことってまず
ないんだよね
>なるほど、それを世に問うて少しでも現状を良くしたいわけなんだ。それ
の何が問題なの?
>実はこの業界、妙に偉ぶっているというか、変な人もいて……
>え、変な人?
>有名な話だけど、昔、某業界紙のコラムに書店の人が、「既刊本で売れる
ものを発掘していきたい」と書いたんだ。
>そりゃ、出版社と書店、お互いに利益になる良いことだよね。
>ところがそれに匿名の出版社から脅迫状が来て、「書店なんて出版社が送
りつけた新刊売ってりゃ良いんだ。そんなこと書くとお前のところに新刊送
らなくするぞ」って・・・・・・
>どっしぇー、なに考えてんの!! まるで小売を奴隷扱い。
>わけわかんないでしょ。でもそういう人もいるらしいんだな、この業界。
言論の自由振りかざす人にも、似たような論調見られるし・・・・・・。だから、
タウ氏の意図が妙に曲解されかねないことも……
>うーん、それは考え込まされますな。しかし、そんな馬鹿に引きずられず
何とか業界向上のために忠言して行きたいですね
>よろしければ、皆さんのご意見お聞かせ下さい。
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