2000.12.15.発行 vol.54 [黄金に輝いてる 号]

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■■  [本]のメルマガ                            2000.12.15.発行  
■■                                                    vol.54
■■       mailmagazine of books       [黄金に輝いてる 号] 
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■CONTENTS----------------------------------------------------------
★トピックス 

★「全点報告 この店で買った本」/南陀楼綾繁(なんだろうあやしげ)
→同じ本三冊でよろしいですか?ってみんな言うの??

★「今日(こんにち)の芸術」/忘れっぽい天使
→「夕鶴」にひそむ、深―い問題を取り上げます。

★「本の周りをうろついて・・」/湯川新一
→最近、気づいたことありますか?

★「中国古典で浅学菲才が直る?」/掩耳(えんじ)
→ちょっと余談で、時事問題にアターック(笑)
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■トピックス
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■青山ブックセンター・イベント情報
当HP掲示板に情報満載。詳しくは下記をご覧下さい。
http://www66.tcup.com/6629/anjienji.html

■佐野眞一さんの新刊
出版界の内実をえぐった話題の次回作(プレジデント社より)、刊行がち
ょっと遅れてる模様です。予定枚数をかなりオヴァーした大力作になりそ
うとのこと。鶴首して待ちませう。
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■「全点報告 この店で買った本」/南陀楼綾繁
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第8回 「読書の連鎖」を生みだせ!

十一月は、ぼくにとって「ジェフリー・ディーヴァー」の月だった。月初め
に偶然この作家の本を買い、月末までに七冊(古本でも三冊)買った。この
期間、ぼくは書店に行くとまずミステリのコーナーを覗いていた。もう、そ
ういうカンジになったら、本の値段がいくらであろうと無抵抗に買い込んで
しまう。読者のそういうツボを刺激して、しかもその作家やテーマの本が揃
っていたとしたら、もうその書店は勝ったも同然ではないだろうか。「入れ
食い」状態なんだから。現実には、どこの書店もそんなツモリはないみたい
だ。たとえば、本についてのガイドブックを売るのなら、そこに載っている
本を並べて売るべきだと思う。読者に自分で探させるのは不親切だし、バラ
バラの場所に置くのではせっかくそのガイドが提示した「読書の連鎖」が見
えてこない。ところが、最近出たガイドブックで云えば、坪内祐三『文庫本
を狙え!』で取り上げられている文庫本を一緒に置いたり、メタローグの『
ことし読む本いち押しガイド2001』でのセレクションをそのまま再現し
ている書店は、ぼくが見た範囲ではナイんだよねえ。そんな店があったらそ
この店員はイバってもいいです。(十二月上旬、ブックファースト渋谷店で
は、ミステリのみだが『いち押し』で取り上げた本をフェア台に並べていた。
やっぱりエライぞ、ブックファースト)

十一月一日
◎くまざわ書店(銀座店)
切通理作・丸田祥三『日本風景論』春秋社、2000円+税(以下同じ)

十一月三日
◎往来堂書店
糸井重里『豆炭とパソコン 80代からのインターネット入門』世界文化社、
1400円
ジェフリー・ディーヴァー『悪魔の涙』文春文庫、848円
【ひとこと】ご近所にあり、いちばんよく顔を出す店にもかかわらず、ここ
数カ月は正直云ってあまり食指が動かなかった。安藤元店長の個性が棚に貼
り付いていて、笈入新店長がどんな本を並べたいのかが、いまイチ見えてこ
なかったからだ。しかし、店長交代から半年近く経って明らかに変わった。
その変化を乱暴にまとめるなら、「社会学系から人文系への転換」だと思う。
ノンフィクションや社会時評のオモシロイ本を的確なタイミングで仕入れて
いた安藤さんと違って、笈入さんはしっかり売れるエンタテインメント本+
文学・歴史・地理などのかための本というラインで攻めようとしているみた
いだ。

十一月四日
◎ブックセンター・リブロ(池袋店)
ジェフリー・ディーヴァー『監禁』ハヤカワ文庫、920円
ジェフリー・ディーヴァー『静寂の叫び』上・下、ハヤカワ文庫、各700円
◎豊島区立勤労福祉会館(池袋)
アーサー・ビナード『釣り上げては』思潮社、2000円
【ひとこと】「小熊秀雄 生誕100年 記念講演と音楽の夕べ」という会で、
詩人のビナードさんの講演を聴く。あまり見事だったので、詩集を一冊。
サイン本だった。

十一月五日
◎三省堂書店(神保町本店)
『加藤周一セレクション5 現代日本の文化と社会』平凡社ライブラリー、
1300円
木村紺『神戸在住』第1、2巻、講談社、各457円
◎東京堂書店
『小熊秀雄詩集』思潮社(現代詩文庫)、1165円
【ひとこと】小熊秀雄なら東京堂だろうという思いこみで探しに行ったら、
やっぱりあった。嬉しい。まったく興味が湧かなかった著者の本をナニかの
きっかけで読みたくなると、書店にないことが理不尽みたいな気持ちになる。
読者というのは、勝手なモノだ。

十一月六日
◎久美堂(町田小田急店)
小俣和一郎『精神病院の起源 近代篇』太田出版、2700円
【ひとこと】町田にはリブロも有隣堂もあるが、いちばん品揃えがイイのは
地元の久美堂だったりする。本店はいかにも街の本屋さんだが、小田急店は
ワンフロアで面積が広い。

十一月七日
◎岩波ブックセンター
ロバート・ダーントン『革命前夜の地下出版』岩波モダンクラシックス、
3700円
加藤周一『日本文学史序説』上・下、ちくま学芸文庫、各1400円
中村融・山岸真『20世紀SF1 1940年代 星ねずみ』河出文庫、950円

十月九日
◎ブックストア談(新大阪店)
『本の雑誌』12月号、505円
【ひとこと】今日から関西出張。ひとつ仕事が終わったので、ホッとして駅
構内の書店へ。たいしたことないだろうから一回りと思って入ると、オモシ
ロイ本が多く、見終わるまでに時間がかかる。今日は初日なので、この程度
にしておこう。

十月十日
◎ジュンク堂書店(大阪・ナンバ店)
藤本毅『大阪・枚方の引札 池田屋コレクション』東方出版、2800円
マンスリーよしもと編『吉本興業商品カタログ』データハウス、1300円
『噂の真相』12月号、448円
【ひとこと】今回は以前に何度も行った紀伊國屋書店などはパスし、初めて
の書店をなるべく回るつもり。ジュンク堂の難波店は「なんばグランド花月」
の真ん前にあるせいか、芸能・演劇関係の本が一階にあって、充実している。
文学全集などは壁面の天井までの棚に収まっていて、中年の男性がハシゴに
のぼって海外作家の全集を手に取っていた。この店の近くにある「波屋書房」
の入り口に、「柴田書店専門料理書特約店」という大きな看板が掛かってい
た。料理屋の多い千日前ならではだろう。
◎ジュンク堂書店(大阪・堂島アバンザ店)
上村秀男『大正の小さな日記帳から』編集工房ノア、2000円
鶴見俊輔『家の中の広場』編集工房ノア、2000円
【ひとこと】大きいオフィスビルが建ち並ぶ堂島に、「本とグルメとカルチ
ャーの街」と称するショッピング・ビルを建てるのも、冒険だよなあ。この
アバンザの一階から三階がジュンク堂だ。ビックリしたのは、二階のいちば
ん人通りが多いあたりに「編集工房ノア」の常設コーナーがあったこと。い
くら地元の版元だからって、この優遇ぶりはスゴイ。思わず二冊買ってしま
った。奥の自由価格本コーナーも、池袋でやってるみたいに申し訳なさそう
ではなく、どーんと広く取ってある。大阪ではこの後、阪急ブックファース
ト梅田店、旭屋書店梅田店などを覗く。ブックファーストは、渋谷店が素晴
らしいので大阪でもさぞや、と思ったが、コチラの期待が大きすぎたようだ。
◎幻堂出版(西明石)
『淀川さんぽ初期作品集』全2巻、幻堂出版、各1905円
【ひとこと】いまいちばんオモシロイ個人出版社「幻堂出版」を取材しに行
き、自宅の仕事場で、持ってなかった本を購入する。この版元の活動につい
ては、「文化通信」連載の「南陀楼綾繁のミニ・メディア・ウォッチ」
(http://www.bunkanews.co.jp/headline.html)をお読みください。
◎ちんき堂(神戸)
ビデオ『8mm劇画・ねじ式』幻堂出版、2600円
【ひとこと】『猟盤日記』(ジャングルブック)などの著書がある戸川昌士
さんが経営する古本屋。アヤシゲな品揃えで、関西のミニコミがけっこう置
いてあった。
◎烏書房(神戸)
亀井好恵『女子プロレス民俗誌 物語のはじまり』雄山閣出版、2500円
かわぐちかいじ『テロルの系譜 日本暗殺史』青弓社、2000円
村野守美『門前市噺』第1巻、524円
【ひとこと】今年七月に開店。二十坪の小さい店だが、壁側の棚を高く、中
央の棚をかなり低くして、空間を広く見せているところがイイ。本が光って
見える。品揃えも、地味なマンガ本のコーナーを広く取るなど、自分の目で
選んで置いているのがすぐ判り、好感が持てる。レジ前には『烏通信』とい
うフリーペーパーも置いてあった。ちなみに店長の川辺さんは、定有堂書店
(http://homepage2.nifty.com/teiyu/)や往来堂書店
(http://www.ohraido.com/)のサイトで連載している、ぼくのいわば「同
僚」である。

十月十一日
◎ジュンク堂書店(京都・三宮店)
カレル・チャペック『コラムの闘争』社会思想社、2500円
和田克巳編著『むかしの神戸 絵はがきに見る明治・大正・昭和初期』神戸
新聞総合出版センター、2718円
【ひとこと】開店と同時に行ったので、客があまりいなかったコトもあるが、
とにかく広い。音楽もうるさくなくて静かだ。こんな空間にいて、本の背表
紙を眺めていると、それだけでいろんな考えやアイデアが生まれてくる。書
店とは本来、そんな場なのではないか。専門書のフロアには窓際に何十もの
椅子が据えつけられている。固定式だし座り心地も悪いが、「本気で本を読
みたい人はここを使ってください」というメッセージが伝わってくる。池袋
店でも机と椅子を置いているが、なんというか、客への媚びが感じられる。
椅子を置くという行為ひとつとっても、本気でやってないように見えるのだ。
三宮店は本気だった。その後、ジュンク堂サンパル、コーベブックスなども
覗く。今回回ったなかでは、ジュンク堂が店ごとに「書店の魅力」を生みだ
そうとしているのが、印象的だった。

十一月十三日
◎アマゾン・ジャパン(オンライン書店)
黒石いずみ『「建築外」の思考 今和次郎論』ドメス出版、3800円
安田輝男『あの広告はすごかった! 日本の優秀アイデア作品集』中経出版、
2400円
【ひとこと】オープン初日にまず二冊注文してみる。比較的早く届く本を選
んだツモリだが、注文時に「二?三日で届く」となっていたのが、一週間以
上かかった。『あの広告……』は、やたらと「オススメ」してたのでつられ
て買ったが、かなりいい加減な本だった。広告っぽいオススメ記事はアマゾ
ンの十八番だけど、日本でもやっぱりやるか。
◎ナルニア国(銀座)
『石井桃子集』第7巻、岩波書店、2900円
石井桃子『幼ものがたり』福音館書店、1500円
【ひとこと】たまたま銀座にいるときに電話が入り、ヨメが緊急の仕事で使
うというので、児童書なら教文館の八階のココだろうと行ってみる。思った
とおり一発で見つかり、買うときに思わず「よく揃ってますねえ」などと口
走る。美人の店員(Kさんと名札にあり)はにこやかに相手をしてくれまし
た。うーん、贔屓にしたい(店もKさんも)。

十一月十四日
◎泉書房(麹町店)
『林達夫セレクション2 文芸復興』平凡社ライブラリー、1400円
【ひとこと】ライターの永江朗さんに「あそこはイイよ」と教えてもらって、
行ってみる。全体にビジネス街の本屋という品揃えだが、作品社の「名随筆」
シリーズを全巻置くなど、通勤電車での読み捨て用でなく、買って帰って休
日にじっくり読みたくなる本がちらほら見つかる。とくに、入って右手にあ
る江戸東京本コーナーの棚が充実している。

十一月十六日
◎東京堂書店
坪内祐三『文庫本を狙え!』晶文社、1900円
大宅壮一著・半藤一利編『昭和の企業』ちくま文庫、780円
ダフネ・デュ・モーリア『鳥 デュ・モーリア傑作集』創元推理文庫、980円
ジェフリー・ディーヴァー『眠れぬイヴのために』上・下、ハヤカワ文庫、
各680円
◎書肆アクセス
小林伸一郎写真集『人形(ひとがた)』DANぼ、2500円
◎三省堂書店(神保町本店)
原武司『大正天皇』朝日選書、1300円
ネッド・ウォード『ロンドン・スパイ 都市住民の生活探訪』法政大学出版
局(叢書・ウニベルシタス)、4700円
岩波書店編集部編『座談の愉しみ 「図書」座談集』上・下、岩波書店、
各2000円
平出鏗二郎『東京風俗志』上・下、ちくま学芸文庫、各1000円
丸田祥三『少女物語 棄景4』春秋社、2900円
【ひとこと】推理小説ばっかり読んでいたので、カタイ本が恋しくなって、
人文書売場へ。レジに並んでいたら、隣の若い男が大川隆法『太陽の法』を
三冊買っていた。本自体はずいぶん前に出たはずだが、映画が公開されたの
で、組織買いをしているようだ。店員が「同じ本ですがよろしいですか?」
と聞いていたのは、せめてもの書店員の矜持か、それともイヤミか。しかし、
一階に降りると、この本の特設コーナーがあり、売上げベスト10の第一位に
入ってるじゃないか。三省堂さん、組織買いでもナンでもイイから、バンバ
ン売ってくれ。その儲けで売れないけどイイ本を置けば、それでいいじゃな
いか。

十一月十八日
◎近藤書店
池田良孝『こんな書店で本を買いたい 書店の秘密』日本経営協会総合研究
所、1500円
串間努『「少年」のふろく』光文社、1500円
ジェフリー・ディーヴァー『コフィン・ダンサー』文藝春秋、1857円
加藤周一『読書術』岩波現代文庫、900円
フローベール『紋切型辞典』岩波文庫、600円
【ひとこと】『こんな書店で……』は新刊書店の魅力について語られた珍し
い本だが、版元が知られていないのと装丁がヒドいので、どこの書店にも置
いていない。近藤書店の二階レジ横には、書店や出版関係のコーナーがあり、
ココにだけは置いてあった。

十一月十九日
◎青山ブックセンター(新宿・ルミネ2店)
『増村保造レトロスペクティブ』パンフ、1000円
歴史と文学の会編『奇書! 奇書! 奇書の達人』勉誠出版、1500円
『サイゾー』12月号、657円
◎ブックスサカイ 深夜プラス1
豊田有恒『日本SFアニメ創世記 虫プロ、そしてTBS漫画ルーム』TB
Sブリタニカ、1500円
小田原ドラゴン『おやすみなさい』第4巻、505円
【ひとこと】ディーヴァーの本を置いてある場所が知りたくて、レジの店員
に聞いたら、「仕入れの担当じゃないので判りません」と云われる。あまり
に取り付くシマのない返事に唖然。以前、店長(だったか)が、ミステリ専
門店としてスタートしながらも、取次からキチンと本が配本されないために
専門色を維持できないと嘆いていたのを読んだ記憶があるが、在庫の有無や
担当かそうでないか、ということよりも前に、探そうともしない態度はちょ
っとどうかと思うなあ。

十一月二十四日
◎旭屋書店(銀座店)
『野坂昭如コレクション2 骨餓身峠死人葛』国書刊行会、3000円
仙田弘『総天然色の夢』本の雑誌社、1600円
天藤真『親友記』創元推理文庫、780円
いしいひさいち『女(わたし)には向かない職業2 なんとかなるわよ』
東京創元社、600円
【ひとこと】またしても、『太陽の法』組織買いの現場に遭遇する。今度は
思いつめた目をした女性で、「カードで買えますか」と聞いてから、四冊レ
ジに積み上げた。今回も店員は「同じ本ですがよろしいですか?」と聞いて
たが、あんな風に聞くのが書店の決まりなんですか? 作家が自分の著書を
書店で買うときに、いちいち聞かれているとすれば、そうとう恥ずかしいぞ。

十一月二十五日
◎丸善(お茶の水店)
川崎長太郎『抹香町・路傍』講談社文芸文庫、950円
【ひとこと】この店では『文庫本を狙え!』を文庫コーナーに置いてあった
が、その中で紹介されている文庫自体は自分で探すしかないんだよなあ。
『抹香町・路傍』なんて、一緒に置いてくれれば、ほかにも買うヒトが出る
かもしれないのに。
◎高円寺文庫センター
みうらじゅん『やらせてくん』青林工藝舎、1100円
本秀康『たのしい人生』青林工藝舎、1000円
『LB中洲通信』12月号、500円
【ひとこと】この店に来ると、ついマイナーな漫画を買ってしまう。元秀康
の本はサイン入りだった。ところで、以前から気になっていたが、この店の
裏口のドアに、いまは亡き筑摩書房の雑誌『頓智』のステッカーがずーっと
貼ってある。ナニかのおまじないなのか。

十一月二十七日
◎ブックマート市ヶ谷
芦原すなお『嫁洗い池』文藝春秋、1714円
『三島由紀夫没後三十年』(『新潮』11月臨時増刊)1143円
【ひとこと】芦原すなおの『ミミズクとオリーブ』(創元推理文庫)がとて
も気に入ったので、続編が文庫化されるのを待ちきれず、単行本を探す。二
年ほど前の本なので、書店の店頭には皆無。オンライン書店でも二週間以上
の取り寄せになりそうだ。思いついて、日販の「本やタウン」で検索してみ
ると、取次在庫ありと出た。注文後、五日ぐらいで書店に入荷した。在庫が
ある本については、コレがいまいちばん敏速な入手ルートなのでは? 受け
取り可能な「サテライトブックストア」が全国で千店舗まで増えているとい
うのも、うなずける。

十一月二十九日
◎モリサワ・タイポグラフィ・スペース(飯田橋)
『DIE SHONSTEN DEUTSCHEN BUCHER 1999』STIFTUNG BUCHKUNST、1000円
【ひとこと】「ドイツの最も美しい本1999」という展示を見て、そこに展示
してある本の品格の良さに驚く。自分でもこういう本をつくりたい。ドイツ
語なので読めないだろうが、カタログを買っておく。

十一月三十日
◎清香(高円寺)
花川戸菖蒲『キスよりもその唇で』二見シャレード文庫、533円
【ひとこと】知り合いの書店員との飲み会で、以前に買ってもらうよう頼ん
でおいた本を受け取る。文庫のキャッチフレーズが「爽やかボーイズラブ」
となっているように、コレはいわゆる「やおい小説」だ。ナニを血迷ってこ
んな本を買ったかというと、この小説、書店員の同僚(もちろんオトコ)同
士の恋愛モノなのですよ。書店員必読!のこの本について、エロマンガ雑誌
『レモンクラブ』(日本出版社)で原稿を書きますので、よろしければご覧
ください。一月十三日発売の二月号です。ちなみに「清香」は沖縄料理の店。

今月の購入本 70冊(旅先から宅配便で本を送るのは、もうヤメたい)
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■「今日(こんにち)の芸術」/忘れっぽい天使
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貨幣と言語を巡る悲劇−オペラ「夕鶴」(新国立劇場)
                               
  團伊玖磨作曲のオペラ「夕鶴」を聴きにいった(新国立劇場  作/木下順
二   つう/鮫島有美子  よひょう/田代誠  他  演出/栗山民也  指揮/
増田宏昭  東京フィルハーモニー交響楽団  12/5)。
  とてもよかった。 もともとメロドラマ風の作りであるとは言え、 涙がこ
みあげてくるような感動に襲われる瞬間が何度かあった。満員の聴衆も同じ
気持ちだっただろう(ただし、時計のタイマーを切り忘れる不届き者がいた。
カンベンして欲しいところである)。

  今回初めて発見したことがあった。民話「鶴の恩返し」をベースにした木
下順二の戯曲は、鶴の無垢な愛情と人間の金銭欲を対比させることをテーマ
としたものではなかったのだ。貨幣の観念を持たない者(鶴:つう)と持つ
者(人間:よひょう)の相互理解の難しさをテーマとしたものだったのだ。

  つうは決して無欲な女性として描かれてはいない。好きな男を独占したい
という欲望は人並み以上に持っている。彼女の望みは、限られた空間の中で
限られた対象を時間をかけて愛し抜くというものである。同じ土地に安住す
ること、好きな男と過ごすこと、村の子どもたちと遊ぶこと、日課としての
適度な労働に従事すること、にひたすら心を傾ける。愛する対象を空間的に
固定してしまう代わり、時間を存分にかけて愛し方を工夫し、それによって
対象との関わりを複雑で豊かなものに変容させていこうというのである。だ
から空間的関係の無限性=交換価値を表象する「貨幣」というものの意味が
理解できないのだ。つうは劇中、何度も「わからない」という台詞を口にす
る。金銭に無欲なのではなく、そもそも金銭が何かわからないのだ。

  これを象徴するのが、つうが織った千羽織りの布に対する、つうとよひょ
うとの認識の違いを示すエピソードであろう。よひょうは貨幣についての観
念を持った普通の人間であるから、布をきれいだと美的に認識するだけでは
飽き足らず、都に出て売りつけ、布の何倍もの価値を持つものとの交換を可
能にする貨幣を得ることに胸を膨らます。しかるにつうは、よひょうにその
美しさを楽しんでもらいたいがために命を削って布を織ったのだと言う。交
換のための交換という貨幣の基本的性質を理解しないつうは、よひょうが美
しい自分よりもみすぼらしい金属片を上位に置いていると考えて、不安に苦
しむ。理解できないために不安は増殖し、つうは、よひょうが都に出たまま
自分のところに戻ってくれなくなるのではないかとさえ想像してしまう。
  よひょうにとって、つうへの愛情と貨幣への執着は何ら矛盾するものでは
ない。彼は不安に苦しむつうに、一緒に都に行こうと言い、また貨幣を多く
蓄積することはつうを幸せにすることだと信じてもいる。彼は、たとえ一つ
一つの対象に振り向ける時間は制限されても、対象の空間的充実を得て、対
象同士を複雑に関連させる中で愛情を開花させていくことを好む近代人なの
だ。
  結局、つうはよひょうを失うことへの恐れから、よひょうという人間の核
心に潜む観念を理解しないままもう一度機を織ることを約束してしまう。こ
のことが悲劇につながっていく。

  この悲劇とは「タブーの侵害」というものである。つうは「機を織る姿を
見ないでくれ」とよひょうに頼む。これは、合理的に解釈すれば、「本来交
わらない異種の生物である鶴が人間に化けて干渉していることを知られない
ため」であるだろう。表向きはその通りだろうが、それだけでは不足である
気がする。タブーの設定の理由がそんな合理的なものだけであるとすれば、
つうが鶴であることが知られてしまっても、よひょうが「それでもいい」と
了解すれば問題はないはずである。しかし、よひょうが「戻ってくれ」と頼
んでも、つうは飛び去ってしまう。それはなぜか?
  それはタブーが、全てを捨ててつうを信じられるかという決意をよひょう
に迫るものとして設定されていたからではないのだろうか。生きている今の
時間を楽しむことよりも、楽しめるかもしれない虚構の可能性を蓄積するこ
とを好むような近代的な「知の操作」を超えたもの、盲目的な「信」を、つ
うはよひょうに問うたのだ。つうは、愛情というものの文字通りの意味での
至高性を強度な観念として有する。これはつうにとっては余りにも当然なこ
とで、彼女は理屈づけを許さない「愛情に対する信」という観念なしには人
間として存在することができない。丁度人間が、交換価値という観念抜きに
存在することができないのと同じである。愛情を媒介に人間に変身したつう
だが、よひょうに対しても愛に対する無償性を要求する。その表現が「見て
はいけない」というタブーの設定なのだ。つうに対する愛情に迷いがないの
なら「見る」など思いもよらないし、「見た」としたら愛情が純粋でないの
である。そしてつうにとって純粋でない愛情は愛情ではないのであろう。元
から人間なのではないつうは、言語もまた貨幣のように交換価値を持つこと
がわからない。「つうを愛しているけれどその正体が見たくもある」という
理屈は通じない。言語を獲得したばかりのつうにとって、愛は愛単独であり、
裏を持つことを許さないのであろう。「信」という、交換性を持たない、理
屈を退ける次元の言語を獲得することで辛うじて人間になれたつうは、(俗
世間の人間にとっては獲得の難しい)「信」の共有が破れると同時に、人間
として存在することができなくなってしまう。
  「夕鶴」とは恐らく、貨幣と言語についての認識のすれ違いを描いた話な
のだ。

  どうも木下順二の戯曲にばかり筆を費やしてしまったが、栗山民也の演出
は、「タブーの設定」の話はともかく、貨幣という不条理については明らか
に意識的であったように思う(つうが自分の恋敵のように金銭を見つめると
ころなど)。まあ、民話的美しさを出すことを最優先しなければならない以
上、どぎつく表現することはなかったが。つうを、感情の振幅の激しい生身
の女性として、またよひょうを特に欲張りとも言えない根っからの善人とし
て捉える方向性はうなづける。子どもたち(杉並児童合唱団)も生き生きし
ていた。
  團の音楽は徹底的に美しい。シンプルに聞こえるが、波のようにたたみか
けてくるフレーズはその底に複雑な和声の芽を隠し持つ。古今のオペラ、ミ
ュージカルを研究し尽くした末、オペラという形式と日本の風土がどこで接
点を持つかについて真剣に考えたであろう成果が見事に出ている。現在のア
ニメのバック・ミュージックなどには大変な影響力のある作品だと思う。い
わゆる、日本独特の節まわしやらリズムやらが、ラヴェル風の音響の中に実
にうまく取り入れられている。但し、ベルカントの歌唱法はやはり日本語に
は馴染まない。歌手たちは気をつけて歌っていたことと思われるが、歌詞が
聞き取りにくく、字幕が欲しかった(イタリア語でもドイツ語でもベルカン
トは聞き取りにくいそうだから目くじら立てることではないのかもしれない
が)。子どもたちが歌う場面は、オペラ風の歌い方を強要していないだけに、
思いの他聞き取りやすかった。
  歌手の中ではよひょう役の田代が歌・演技ともすばらしい。つう役の鮫島
もすばらしかったが、歌詞が極端に聞き取りにくかったのが残念。増田宏昭
指揮の東京フィルは終始繊細な表情づけで快調。さすが本国モノはうまい。
外国のオーケストラだったらどんな演奏になるのだろう。
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■「本の周りをうろついて・・」/湯川新一
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「最近、気づいたことありますか?」

ここ数週間、新刊発売前の書店廻りをしている。主な目的は書店、生協、ネ
ット書店、取次などに新刊案内と扱っていただきたい初回の指定部数の交渉
と決定である。書店、生協では良い意味でも悪い意味でもお互い手慣れたも
ので交渉はスラスラ進み5冊とか10冊という数字が出てくる。時には30
冊という数の時もある。
実際に必要な時間は挨拶も含めてほんの7〜8分くらいで「うちはパターン
で充分、忙しいから帰って・・」とか「後で検討するから案内だけ置いてっ
て」という書店も多くあるから平均すると4〜5分というところか。
ただそれだけだと機械的で味気ないので今回は「最近、何か気づいたことあ
りますか?」と聞いて廻ることにした。

「最近、何か気づいたことありますか?」
多くは「ハハハ、何も・・、無い」「何言ってんの忙しいの、またね」の調
子。聞くことさえ許さないぞ、という雰囲気の人も多くいます。
でも、中には、といっても何回か顔をだして顔と出版社名と出版傾向がイン
プットされている書店人は「あのね・・・」「時間ある?お茶でも行きませ
んか?」と時間を割いてくれる人もいます。

「最近、何か気づいたことありますか?」というあいまいな問いに答えもそ
れぞれである。何を聞きたいんだろう、と先方は考えているようですが、問
い掛けをした私の方は何もなく、先方任せで聞き手に徹するようにしている。
「良くないねぇ・・・でもね、これとこれは動いてるね」「何ででしょうね
?」「たぶん・・・だと思うんだよねぇ」「なるほど・・」「これとあれは
どうですか?」「今はイマイチだけどちょっとした弾みで動くかもしれない
なぁ」「ちょっとした弾みですか、それって何でしょう?」「何でしょうね
ぇ・・」

「最近、何か気づいたことありますか?」
「うん、最近、本が入って来ないんですよ」「こんなにあるじゃない」
「ハハハ、何をつまらんことを・・・落ちてるんだよね、量じゃなくて、ア
イテム数が」「中小の専門出版社の本てことですか?」
「そう、前なら某出版社の本はパターンで必ず1、2冊は入って来て、本見
て注文してたんだけど、ここんとこ入ってこないなぁ、と思って調べてみた
ら出してたんですよ、それであわてて電話して・・・入ってきたら1週間で
5冊も売れちゃった」「ふうん、新刊案内は来てるんでしょ?」
「来てるかもしれないけど、見てる暇無いもんね、これから見ないとなぁ、
仕事ますます増えるね」
「ふうん、その方が「力」出せて楽しいじゃん」「そうね、なんか面白い本
ある?」「あれとこれと、あとえーっと、うちの・・・」「あぁ、そうね、
注文しなくちゃ。おたくの?それ1冊でいいや、様子みるから」「・・・」

書店廻りをしていると出版社の営業ともよく会う。いや、会ってしまう。
ここでも「最近、何か気づいたことありますか?」と聞いてみる。
「最近ねぇ、取次が本取ってくれないんだよね」
これにはちょっと解説が必要です。が、書くと長くなります。要は「取次が
本取ってくれない」=配本数(取次が書店に対して見本という意味合いで送
本する数のこと)が減ってきている、ということを意味しています。
予約注文は、その数が指定ということで初回に書店に送本されますが、その
他の見本的意味合いの強い送本が激減している、ということです。某取次の
仕入担当者に聞いたところによると、今は2年前の平均で6割減、最大は8
割減というところまで減ってきているらしい。ここで、先に書いた書店人の
「最近、本が入って来ないんですよ」という
言葉につながってくる訳です。
これは返品率の減少には確かにつながることだとは思う。が、それ以外にも
多くのことが考えられます。ここは重要だと思うので整理して次回以降書き
ます。

書店、生協廻りの他、取次にも顔を出します。
「こんにちは」「おぅー、よく来た」「アンタには会いたくなかった。●●
さん、いる?●●さんは?」「残念だなぁ、誰もいないなぁ」「じゃ帰る、
また来るって言っといて・・」「ちょっと待て、聞きたいことがある」「ふ
ぅ、1日を楽しく終わらせてくれないかなぁ、質問はひとつだけね、何?」
「ちょっと場所を変えよう」「10分だけだからね」「せっかく来たんだろ」
「アンタに会いに来たわけじゃなーい」トコトコと人気の無い場所へ移動。
「質問はひとつだけね、何?」
「うちの仕入どう思う?」「えっ、アンタ販売部門の偉い人ですよね、何言
ってんの?」「新刊の受付時の会話を教えて欲しいんだけど」
「ふふふふっOK、いろいろ大変そうですね。来週見本出しだから、その後
でね」
気づきはじめているようで、その証拠固め、といったところか。

「湯川、最近、気づいたことないか?」
「えっ、それ俺の質問なのに・・・、そうですね、銀杏の葉っぱがここ数日、
黄金に輝いてることですね」

それでは、また。
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■中国古典で浅学菲才が直る!?/掩耳
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「退却はたんなる戦略的手段の一つに過ぎない、と自覚できないと・・」

最近、時事において、エエッと思わず目を疑うようなことがありましたので、
今回取り上げるはずだった『韓非子』を一休みして、そちらに触れてみたい
と思います。

首相不信任案が問われた国会を、加藤紘一氏が結局欠席し、国民やマスコミ
から、情けない、とか期待を裏切ったなどという批判を受けたのは、周知の
事実です。

しかし、あえて言いますが、今回加藤氏の行動を情けない等言った人たちは、
歴史に学べていない危険な思考法に、あまりに無自覚だという気がします。

兵書的に言って「勝算なきは戦わず」「不利と見たら引く」のは当たり前の
選択肢です。
それは、特に誉められるべきことでも貶されるべきことでもありません。
長期的視野を持つ者にとっては、ごく当たり前の手段の一つに過ぎないので
す。

伸るか反るかならいっちゃえ、それが楽しいジャン――マスコミや加藤氏を
罵る人は、まるでこう言っているようにも聞こえます。もちろん傍観者とし
ての無責任さもあるでしょが、それ以上にこれは、戦前の事例を強烈に思い
起こさせます。

日中戦争や、太平洋戦争の引きがねとなった大きな要因の一つは、言わずと
知れた、関東軍の暴走でした。そして、大雑把で図式的に言ってしまえば、
政府はこれを止めようとしていました。しかし、関東軍を強烈に支持してい
たものがあったのです。

それが、マスコミと国民なのです。

多くのマスコミは、政府の態度を弱腰、軟弱と罵り、行け行けムード一色で
した。
まるで、退却を口にする者は、情けなく、国民の期待を裏切る者のよう
に・・

この心性、現代と戦前がまさに重なり合っているのです。
マスコミは、歴史に学ぼう、過去の過ちを繰り返すなとお題目のように叫び
ますが、では、自分たちは何を学んできたのかと言わざるを得ません。
戦略的思考とは何かをまるで理解していないものが、ムードだけで論調を作
りあげる怖さを爪の垢ほども学んでいないのか・・と。

今のマスコミ関係者がもし戦前にいたとすれば、間違いなく、ほとんどの人
が政府の弱腰を叩き、中国制圧すべしと口に泡を飛ばして叫び、書き散らし
ていることでしょう。そして、その発想の落し穴の自覚すらないという・・

別に、僕は自民党支持者でも、加藤氏支持者でもありません。ただ、退くと
いう決断は戦略的に毀誉どちらにも値しないということです。もし、問われ
るとすれば名乗りをあげたときの準備、そして先読みの能力、この二点でし
ょう。ただ、これに関しても、将来を完璧に先読みできる人はいません。そ
れは必要以上に叩かれるものではない、とも思います。お前は神のごとくな
れ、とは誰も言えないわけですから。
もし、批判されるとすれば、それまで党の改革を口にしていた人たちの日和
見加減でしょう。そして不思議とそういう人たちは人気があったりします。
マスコミや、その視聴者と同じ目の高さで、結局傍観者的な、そして批判的
な言辞を口にしてくれるからでしょうか・・

もう一つ、気になることがあります。
富士通のコマーシャル、酒場で、グラスが倒れるのを予知したキムタクが、
実際に倒した女性に、「だから気にすんなって言ってるだろ」というCM・・

これ、正直にいって日本人愚民化政策が進んでいるのかと目を疑いました。
なぜだかおわかりになりますか?

このCM、要するに「先読みはできるけど、それに対して手は打てない馬鹿
です」と明言しているのです。

もしグラスが倒れるのを予知したなら、グラスを別の場所に押さえるなり、
手で押さえておけばいいだけの話です。
こぼれた酒を掃除しながら、「先が見える」みたいにポーズを決めるキムタ
ク・・

富士通や、広告会社は、自分たちはそういう愚か者であると宣伝したかった
のでしょうか。いや、そもそも企業人として、基本的なノウハウさえ学んで
ないということなのでしょうか・・
ポーズを決めるキムタクが、あまりに悲しく見えざるを得ません。

マスコミは、日本をどこへ導こうというのでしょうか・・
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■あとがき
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>南陀楼さんの原稿、容量オヴァーのためちょっとはしょってます。近日ア
ップするHPにて完全版をご覧下さいませ。今号もう超ギリギリです(笑)
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