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2001.07.25.発行 vol.76 [祝!読者4000人突破 号]
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■■ [本]のメルマガ 2001.07.25.発行
■■ vol.76
■■ mailmagazine of books [祝!読者4000人突破 号]
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■CONTENTS-----------------------------------------------------------
★トピックス
→サイン会、注目新刊書、業界情報など。
★「脱・書店員日記」/aguni(あぐに)
→書物の存在そのものがネットワークを内包している。その可能性は。
★「現代思想の最前線」/五月(ごがつ)
→番外編その2。オンライン洋書店は返品が面倒だ。返品送料を返せ!
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■トピックス
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■吉増剛造氏サイン会『剥きだしの野の花』刊行記念
『花火の家の入口(新装版)』青土社、ソクーロフと島尾ミホとの共著『ドル
チェ−優しく』岩波書店、『燃え上がる映画小屋』青土社と、このところ新刊
が目白押しの、本邦を代表する詩人・吉増剛造氏。最新著『剥き出しの野の花』
岩波書店刊行を記念して、青山ブックセンター六本木店でサイン会が以下の通
り行われる。先着60名。まずは整理券を獲得すべく、六本木へ走れ!
日時: 2001年8月2日(木)19:00〜20:00
会場: 青山ブックセンター六本木店
お問い合わせ先: 03-3479-0479(10:00〜翌朝5:30/日・祝22:00)
参加方法・注意事項:青山ブックセンター六本木店において、7/24発売の当書
『剥きだしの野の花』岩波書店刊をお買い上げのお客様先着60名様にサイン会
整理券を配布いたします。 http://www.aoyamabc.co.jp/
■生前最後の語り下ろしテクストを含む、ガタリ・アンソロジー
『精神の管理社会をどう超えるか?』松籟社、『政治から記号まで』インパク
ト出版会に続く、日本独自のガタリ・アンソロジーの最新刊『フェリックス・
ガタリの思想圏 〈横断性〉から〈カオスモーズ〉へ』が、大村書店から刊行
された。龍谷大学教授の杉村昌昭氏による編訳で、ガタリ最晩年の思想を伝え
るインタビュー4本と、生前最後の語り下ろしテクスト「エコゾフィーの実践
と主観的都市の復興」を収録。1994年の年末から年明けにかけて行われた、ガ
タリ追悼集会における、グリッサンをはじめとする知識人たちのコメントが6
本、集会のビデオ・ディレクターでありガタリと親しかったフランソワ・パン
による特別書き下ろしエッセイ、そしてドゥルーズによるオマージュ2本を併
載。ガタリの人となりが伝わってくる感銘深い一冊だ。好評発売中。2200円。
http://www.iijnet.or.jp/K3/Oomura/shinkan.html
■創業から解散まで20年間のエピソードが満載『ペヨトル興亡史』
小誌でもたびたび取り上げてきたペヨトル工房関連の話題だが、ついに冬弓舎
からメモリアルブック『ペヨトル興亡史』が出た! 実際ひもといてみると、
メモリアルと紹介するほど辛気臭くはないし、ペヨトルの活動は「過去」のも
のではなく、いまなお様々なクリエイターや読者を巻き込んで展開中なのだ、
ということがわかる。昨今の「放談」に始まり、「大崩壊」や「再生」や「誰
が殺すのか」や「動乱」している業界本(感心のある方はbk1内「ブックス
安藤」のギョーカイ本コーナーを御参照ください)ですが、一般読者には具体
的でリアルな体験談とエピソードが満載の「興亡史」をまずはお奨めします。
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ペ ヨ ト ル 興 亡 史――ボクが出版をやめたわけ 7月20日刊行
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■今野裕一(ペヨトル工房主宰)ほか著 A5判並製/244頁/本体2000円
◇帯文:山形浩生 ◇装幀:ミルキィ・イソベ
■発行:冬弓舎(http://thought.ne.jp/ ) 地方・小出版流通センター扱
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ペヨトル工房にお世話になった人に。ペヨトル工房を知らない人に。80〜90
年代の文化状況を知りたい人に。出版を始めようと思っている人に。出版を
やめようと思っている人に。そして、すべての「本」を愛する人たちに!
──────────────────────────────────
※ファンサイトもいよいよ大詰め! http://www.thought.ne.jp/peyotl/
■新規出版社と小売書店との直取引ルートが増えている?
取次各社の配本・返品体制や取引条件を見直すべきではないかという声は高い。
そうした声を背景に、新規出版社や小売書店が、取次各社の厳しい取引条件と
無理な折り合いをつけずにお互い直取引のルートを検討し始めた例が、最近目
立ってきている。
ペヨトル工房解散後に雑誌『夜想』第二期を開始した発行元「ステュディオ・
パラボリカ」や、『批評空間』誌第三期を今秋創刊する「株式会社批評空間」、
京都の仏教書老舗出版社・法蔵館の元スタッフたちがこの春立ち上げた「トラ
ンスビュー」、文芸/人文書の中堅・作品社の元社員が昨年末起業した「月曜
社」など、いずれも書店との直ルートを開設するか、あるいは検討している。
これらの新規出版社は、取引のメインとなる書店数はもっともコアな層で全国
わずか数十店舗と推定され、二万軒を超えるといわれる小売店への無差別大量
配本はもともと志向していない。取次側の総合的なマーケティングとの協調に
齟齬が生じるケースが増えてきているのが実情だ。
会社対会社の「顔の見えない」付き合いではなく、出版社員と書店員とのより
密な相互理解を基盤に、開かれたゆるやかなコミュニティ・ビジネスが模索さ
れつつある。送料や追加補充などにかんする細かい課題は多いが、これからの
小出版社の販売モデルのひとつになるのかもしれない。
『夜想2−:+』http://www.2minus.com/
『批評空間』http://www.criticalspace.org/
「トランスビュー」http://www.transview.co.jp/
■岩波書店がエンデ『果てしない物語』の続編創作を公募!
「けれどもこれは別の物語,いつかまた,別のときに話すことにしよう」とエ
ンデは書いた。その別の物語を今度は誰が紡ぐのだろうか――岩波書店がかの
『果てしない物語』の続編を公募している。 応募は年齢制限ナシ、400字詰め
原稿用紙に3枚以上30枚以内で、締切は2001年9月10日(月)当日消印有効。
「小学生の部」「中学生の部」「高校生の部」「専門学校・短大・大学生の部」
「一般の部」の5部門で審査する。あなたも小説家デビューだ! 詳しくは↓
http://www.iwanami.co.jp/ende-sousaku/top.html#1
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■「脱・書店員日記」/aguni(あぐに)
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第25回 インターネットは「書籍」を救えるか?
東京大学出版会の『越境する知』が完結し、記念のトークセッションが池袋
のジュンク堂で先日行われた。このシリーズとは開始直後からいろいろとご縁
があったこともあって、その会場に足を運ばせていただいた。
初回のトークセッションで、栗原彬氏から、臨床の知について、鷲田清一氏
の『聴くことの力』(TBSブリタニカ)の書名が上がった。ほお。良く考えた
ら読んでいなかった、と思い、早速、この書籍を購入した。
その冒頭に『医療のクリニック 〈癒しの医療〉のために』(新曜社)が紹
介されていた。これもいい本だけれども、今は確か品切。そういえば書店時代、
著者の中井氏が亡くなられたときに僅少のものをむりやり注文させていただい
て、販売したことを思い出した。『聴くことの力』を読んでいて、そのとき買
っていればよかった、と思った。今度の休みにでも、知り合いの古本屋に電話
して探してみようかな。
書籍販売がインターネットに向いている、という説がある。アマゾンの成功
(実際には純粋な商売としては成功しているとは思えないけれど)によって、
「多品種少量販売、大きさもだいたい同じ書籍は、インターネット通販向きの
商品ナンデアル。」などとしたり顔で言うコンサルなんかがいたりした。
私も確かに、書籍がインターネットによる販売に向いているとは思っている。
しかし、私が思っているのは、もっと「概念」的なものだ。
書籍がインターネット販売に向いている、というのには、ひとつにはもちろ
ん、書籍がデータベースを使った販売手法に向いている、というのはあると思
う。そしてもう一つ。それは、本そのものがネットワークを内包しているもの
だから、なのだと思うのだ。
知人と雑談をしていて、「オンライン書店」の魅力(でもあり怖さでもある
のだが、)について、キーワードで検索していてつい「ついで買い」をしてし
まうこと、という説明をした。今まで知らなかったけれど、自分の「琴線」に
触れる本に、「出会ってしまう」可能性がある。
言葉と言葉をつなぐものが「文脈」であるならば、その「文」をつないだも
のが文章になる。そしてそれはコンテンツとなって、一つの「書籍」として
「パッケージ」される。そして「パッケージ」として独立した「物質」として
の体裁を整えられ、「名づけ」られる。「名づけ」は権利を発生させたり、あ
るいはそれとしての独立性を問われたり、批評されたりする。独立して存在す
るかのように思われるが故に、ケナされたりクサされたりもする。
しかしもちろん、そこにつめこまれた言葉達はそこで独立して存在している
わけではない。筆者や著者といった存在の「巫女性」を疑うわけではないが、
彼らが言葉をそこに降ろしてきたにしても、その言葉にはそれぞれ彼らに出会
うまでの文脈があり、背景がある。彼、あるいは彼女の「著作」の誕生は、そ
の背後の言葉のネットワークの結実なのだ。
そして書籍の先にはその読者がある。読者は著者が持っている言葉を受取り、
その背後の言葉を感じ、自分の言葉として内面化する。内面化された言葉はま
たどこかで発せられ、そこに新しい言葉のネットワークが紡ぎ出される。
目に見えない言葉のネットワークを、もしかしたら表現できるかもしれない。
「書籍」として切り取られた言葉達を、もう一度、言葉の海に泳がせることが
できるかもしれない。そこで言葉はまた循環し、コミュニケーションのサイク
ルへと戻っていけるかもしれない。
インターネットと書籍の組み合わせに、私はそんな可能性を夢想している。
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■「現代思想の最前線」/五月(ごがつ)
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番外編 洋書を買うための各国語お勧めサイトとトラブル処理(2)
前回に引き続き、「現代思想の最前線」の記事を書く上でクルーズしている海
外のオンライン書店をご紹介したい。今回は英米以外の新刊書店と古書店で、
補足として私自身が体験した返品をめぐるトラブル談を添える。
[ドイツ]私はもっぱらアマゾン・DE http://www.amazon.de を利用してき
たのだが、早めの便を頼んでいる割には着荷するまで時間がかかる。何度かク
レームを入れたことがあるが、英語でももちろん大丈夫。総じて保健のかかっ
ていない荷物というのは、途中で迷子になったらアウト。荷物がその都度どの
あたりまで運搬されているのかトラッキングできるシステムが世界的に導入さ
れつつあるものの、一般的にまだ大多数の流通では荷物の行方は追いきれない。
一部の古本屋では少々高くつくが保険付きの配送を顧客に推奨することがある。
ドイツを本拠地にしているという意味ではhttp://www.bol.com/ が信頼でき
るだろう。トップページからドイツだけでなく、イギリス、オランダ、フラン
ス、スペイン、スイス、イタリア、フィンランド、スウェーデン、日本、中国、
マレーシア、シンガポール、香港の各サイトへ入ることができる。
かつてbuecher.deを名乗っていたサイトは、http://www3.mediantis.de/ と
改称している。後述するが、antiquariaつまり「古本」のサイトとも連動して
おり、魅力的だ。
[フランス]なんと言っても最大手のアラパージュhttp://www.alapage.com/
が強い。ただし重くてダウンロードが苦痛だったりエラーが起きたりすること
がある。以前は仏語と英語を併記して運営していたが、仏語サイトと英語サイ
トを分け始め、今では英語表示サイトはなくなった。各国のカレンシーを随時
参照できるのが便利で、日本円でいくらになるのかすぐわかる。リピーターの
手間を省くような購買システムの導入と整理は遅かったと私は思う。
一時期休止していたけれど復活したのは、http://www.livre-en-ligne.fr/
だ。アラパージュとは違うデータベースを持っているので、近刊情報などで発
見があることも。アラパージュほどごちゃごちゃしていないという利点もある
が、書影や裏表紙を確認するならアラパージュの方がいい。
[イタリア]イギリスに姉妹サイトがある書店で、私が一番よく利用しているの
は、http://www.internetbookshop.it/ だ。店名の割には英語表示サイトは
ない。アマゾンと同じで、注目している著者やテーマを顧客の個人情報として
登録しておくと、新刊や関連書が出た際に自動的に案内がメールで届くように
なっている。ここ最近はどうも新刊のデータがアップされるの遅く、そんな時
は別の本屋を覗く。例えばhttp://www.guida.it/ などがいいかもしれない。
英語表示にスイッチもできるという意味ではhttp://www.bancarella.com/ を
お奨めしたいが、初めて利用したとき荷作りが粗かったので、使うのをやめて
しまった。
[スペイン]アマゾンのUSサイトに併設されているスペイン語サイトは貧弱な
ので、私が利用しているのはBOLのスペイン・サイトなのだが、書誌データ
の豊富さではhttp://www.interbook.net/ が有名のようだ。豊富だがメンテ
ナンスは雑で、品切になっている書目のデータ書き換えをしていない。私は欲
しい本を嫌味っぽく何度もオーダーするのだが、そのたびに、入手できません
でした、と忘れた頃に返事が来る。困ったものだ。
[洋古書]前回も紹介したが、英米圏ではhttp://www.bibliofind.com/ や、
http://www.abe.com/ が有名。前者は今ではしっかりアマゾンと提携して入
る旨をトップページでアピールしている。ヨーロッパ大陸系では、先ほど紹介
したドイツのオンライン書店メディアンティスに併設されているのが、古書目
録中央サイトを名乗るhttp://www.zbav.com/ だ。ABEなどに登録していな
いヨーロッパ系の、特にドイツの古書店群の目録を一網打尽(妙な表現だが、
そんな嬉しさがある)に横断検索できる。ただ、決済はアマゾンのようにホス
トであるメディアンティスとやり取りすればいいのではなく、各古本屋と交渉
しなければならない。安全性で言えば、後払いならともかく、カード情報をメ
ールで送ってくれ、という牧歌的な古書店がいると前回言ったのは、このサイ
トに登録している一部の古書店のことだ。
その他の国の古本屋だが、それぞれ各国語の検索エンジンで「古本」や「古書
店」を検索してさがしてみて、よさそうな本屋を見つける努力をしなければな
らない。例えばフランスだったら「livres d'occasion」と入力すれば、古本
屋の一覧が出てくるし、スペインだったら「libros usados」と入れるか、ま
ず「librerias」と検索してさらにその下の分類で「Antiguos y colecciones」
を選択してみよう。大雑把に言えば、古書店はそれぞれの得意分野を持ってい
るか、あるいは稀覯本に特化している。横断検索サイトがない場合、頼れる古
本屋を見つけるのには時間がかかる。
新刊・古書に限らず各国語のオンライン書店を紹介するサイトとしては、中野
善夫さんのHPが有名だ。http://www3.justnet.ne.jp/~yoshio-nakano/ 今回
の記事で取り上げていない書店が数多くチェックできる。
[日本]横断検索ということで番外的にほんの少し補足する。新刊にかんして言
えば、私は日本のオンライン書店はほとんど使わない。書物のアウラは実物に
触れてみなければ絶対にわからないからだ。このアウラに触れることなしに書
物の良し悪しを判断するのはむずかしい。古書について言えば、探求書を見つ
けるにはやはり横断検索サイトが便利だ。
「日本の古本屋」http://www.kosho.or.jp/ は検索がめっぽう重くてADSLを
利用していても不愉快だが、目録の登録数は頼りになる。この「重さ」をなん
とかしてもらいたいと思っている顧客は多いだろう。
「ふるほん横町」http://furuhon.org/ はメタサーチが非常に便利だったが、
残念ながらこの夏(2001年)に閉鎖してしまって、悲しい。メタサーチは以下
でも出来るhttp://www.crypto.ne.jp/oldbookmark/search.html こちらのサ
イト名は「Old Book Mark」という。
[洋書の返品トラブル]最後にオンライン書店で購入した洋書を返品することの
面倒さについて、体験談を二三告白したい。現物を手にとって確認してから買
うわけではないのだから、はっきり言ってオンラインショッピングに事故はつ
きものだと考えていい。
BOLのフランス・サイトでは、書誌データの誤記によって全然別の著者の不要
な本を二冊も買ってしまったことがある。先方のミスだが、海外に着払いで返
品することができないため、まず自腹で返品するのだ。数ヵ月後にようやくカ
ード会社からの明細でリファンドを確認できた。行きはよいよい帰りは怖い、
といおうか、売り手側は「儲ける」ために、「書店から読者へ」の方向のシス
テムは整備するが、トラブルの処理はまれであるためか、「読者から書店書店
へ」の方向、つまりフィードバック系は一様にへたくそだ。書籍代を返しても
らったものの、私のもとには結局、自腹の返品送料は戻ってこなかった。
返品送料をきちんとリファンドしてもらうには、先方の書店に送料がいくらだ
ったかきちんとメールなりで伝える必要がある。アマゾン・UKで予約した新
刊がこれまた書誌データのミス(このケースでまず咎められるべきはしかし版
元だったが)で、不要の本が届いたのだが、この時ばかりは徹底してメールで
あちらのスタッフとやり取りした。アマゾンは何を勘違いしたのか別の請求の
分をリファンドしてしまい、やり取りに二重三重の手間がかかった。先方の処
理のままにしていたら、まったく混乱した結果になるところだった。私はまず
誤ったリファンドを訂正させ、差額の入金を確認し、さらに返品送料の返還に
ついて念を押した。英語のネイティヴ・スピーカーでない分、やるせない思い
で終始いっぱいになった。
アマゾンについてはもうひとつ文句を言いたい。前回少し触れたが、予約を入
れた顧客に対してのケアがなっていない。予約したにもかかわらず、発売後も
なかなか届かないという経験が私は何度もある。すでにサイトでは「発売中」
となっているのだが、予約を入れた本が版元から書店にまだ届いていないとい
うケースがままあるのである。アメリカ・サイトでもイギリスでもドイツでも、
同様のフラストレーションを感じた。つい先日もUKで予約本の配送遅延があ
り、どうなっているんだとメールで問い合わせたが、「貴重なご示唆ご助言を
賜りありがとうございました。今後のために担当部署に検討させます」と返事
があった。ははは、ダメだこりゃ。
そういえばアマゾンの日本サイトでもクレームを入れたことがあった。アマゾ
ンと出版社の在庫ステイタスが不一致だったことに起因したトラブルだった。
私は一出版社員としていったい何が起こっているのかだいたい察することがで
きたが、一般客にとってみれば、なんて不明朗なんだろうとただただ腹を立て
るしかないだろう。何が起こっているのか理解できないに違いない。
エピソードは尽きないが、すでに長すぎるので、今回はこれくらいにしたい。
「ここがヘンだよ、この業界」という課題はこれからも随時取り上げていきた
い。出版バブルの進行を止められない業界人はそうした声にどんなにか鈍感に
なってしまったことだろう。[2001年7月24日]
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■編集同人備忘録
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不当にも日本であまり報道されていないように思えるが、イスラエルとパレス
チナの対立はかなり深刻化し、テロやその報復が相次いでいる。ついおととい
の夜もイスラエル警察がイスラム原理主義の活動家を自宅で射殺したばかりだ
し、こうしている間にも何かが起こっているだろう。群集と暴力について考え
る。DV研究における暴力の分類が示唆的だ。いわく、身体的暴力、精神的暴
力、経済的暴力、性的暴力。群集――明石市の花火大会での将棋倒し事故。こ
の事故が現代日本をもっとも暗く象徴するように見えるのはなぜだろう。明言
したいが、死者は単なる「教訓」ではない。いかなる訓示にも歴史過程にも制
度にも回収できはしない。一部マスコミの報道姿勢に強い疑問を感じる。五月
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