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2001.8.31.発行 vol.45 [提携巨大化って素敵 号]
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■■ [書評]のメルマガ 2001.8.31.発行
■■ vol.45
■■ mailmagazine of book reviews [提携巨大化って素敵 号]
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■トピックス
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■みすず書房さんの復刊
みすず書房さんが、品切れ書目を五百部から七百部の規模で限定復刊を行い
ます(九月十日すぎに書店に並ぶ予定)。いずれも古典的名著ですので、こ
の機会にぜひ。
●『見えるものと見えないもの』
M.メルロ=ポンティ 6500円
●『実体概念と関数概念』
E.カッシーラー 6000円
●『心の概念』
G.ライル 5700円
●『精神分裂病』
E.ミンコフスキー 4600円
●『意識1.2』
アンリ・エー 一巻6500円 二巻6200円
●近代史における国家理性の理念
F.マイネッケ 6500円
●『法社会学の基礎理論』
E,エールリッヒ 6500円
●『数学の問題の発見的解き方1・2』
G.ポリア 各5000円
詳しくは、http://www.msz.co.jp
■ちょっと面白い販売
化学同人社さんがWEB会員を募集しているのですが、同社の本を5冊買う
と一冊好き本をもらえるそうです。ちょっと安売りスーツを思わせる面白い
特典ですね(笑)
http://www.kagakudojin.co.jp/member_touroku.htm
■ブックワンとビー・オー・エル・ジャパンが業務提携で基本合意
丸善、三省堂書店と提携を進めているBK1が、なんとBOLとも提携しま
す。以下、そのリリースをそのまま転載します。
オンライン書店「bk1(ビーケーワン)」( http://www.bk1.co.jp/)を運
営する株式会社ブックワン(本社:東京都文京区、代表取締役社長:石井
昭)と、世界的メディア・コングロマリット「ベルテルスマン」によって設
立されたオンライン書店「ビー・オー・エル」( http://www.jp.bol.com/)
を運営するビー・オー・エル・ジャパン株式会社(本社:東京都渋谷区、代
表取締役社長:田中 功)は、相互に協力提携し、両サイトの書籍等の販売促
進および収益向上と書籍等のネットビジネスの振興を図り、利用者の利便性
を高めていくことで基本合意しました。
両社は、この基本合意に基づき、今後具体的な業務提携内容を協議していき
ます。
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■「鳥になって、空から眺めるよりも愉しめるぞ」ミラクル福田
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『鳥瞰図絵師の眼』 INAX BOOKLET INAX出版 本体価格1500円
ここのところ、書店で見かける本で、活字だけの本というのが本当にすく
ない。人文書ですら、写真や図がふんだんに入っているものが多くなってき
ている。読者の立場にたってみれば、活字だけの愛想のない本よりも、視覚
に訴えるもののほうが、間違いなく手にとりやすいからだろう。個人的にも
図表・イラストが入っている本の方がとっつきやすい。視覚重視の文化に慣
らされているから、本の世界も、確実に活字文化から視覚文化へと変化して
いると思う。
本に入っている図表のなかでも、忘れてはならないのが地図。歴史でも時
事問題でも、ファンタジーでもノンフィクションでも、地図は文字で書かれ
た内容を追っていくための文字通りの「地図」になる。今回、紹介するのは、
地図は地図でも、鳥の視点から大地を描いた「鳥瞰図」だ。
この本のすごいところは、わずか80ページ足らずの本の中で、充分すぎ
るくらい「鳥瞰図」の魅力を伝えてしまうところだ。装釘やレイアウトも申
し分ない(願わくば4人の絵師の作品のページは全部カラーであって欲しか
った)。
執筆陣も、紹介している「鳥瞰図絵師」も豪華。冒頭は荒俣宏とならんで
博物学(でもやっぱり「アリス」だけど)をひっぱる高山宏。『鏡の国のアリ
ス』やルネサンスに遠近法を理論化した建築家のアルベルティを紹介しなが
ら、遠近法の歴史・文化史を簡略に説明してくれている。これが端的でよい。
次にお出ましは、地図の世界の第一人者、堀淳一。鳥瞰図に用いられてい
る地図の技法を、遠近法に絞って紹介している。正直なところ、遠近法に
「上下法」、「消失法」、「空気遠近法」、「線遠近法」などの技法がある
ことすら知らなかった。浮世絵の北斎から、ヨーロッパの山岳鳥瞰図を描か
せたらこの人といわれるベランまで、短い文章のなかで、わかりやすく披露
してくれている。
これに続いて、吉田初三郎、石原正、村松昭、友利宇景の四人の鳥瞰図絵
師が紹介される。初三郎は"大正広重"と呼ばれた日本の商業鳥瞰図の開祖。
石原正は都市を精密緻密に描く。掲載されている石原正のインタビューを読
めば、誰でも1枚は部屋に欲しくなるに違いない。村松昭は山や川を質感豊
かに描く絵師。自然に関心がある人、山登りや沢登りなどが好きな人ならば、
必ずその絵に釘付けになるはずだ。友利宇景はその名のとおり、バイカル湖
や南極など、広大な地球を細微にわたって描くパノラマ絵師だ。かっちりと
キマッタ構図がなんとも気持ちいい。
ひたすら『鳥瞰図絵師の眼』という本を絶賛しているけれども、このINAX
BOOKLETは職人の手業(建築関係が多いのは、発行元の親会社の関連だろ
うけど)は地味ながらも、人間の叡智(まあ、いろいろあるけれど)を伝え
てくれる貴重なシリーズだ。
ところで、個人的に「鳥瞰」ということを初めて意識したのは、筒井康隆
の"七瀬3部作"の3作目『エディプスの恋人』の最後のシーン。セミが殻
をパキッと割って羽を伸ばす場面、水を汲む人、子どもをしかる人など(本
当にそんな描写があったかは確認していないけれど)を想像させた、七瀬が
世界中、宇宙までをも意識するところは、中空から世界を見ることの解放感
を感じさせるものだった。それ以来、「鳥の眼」で見ることの愉しさを実感
させてくれたのは何年ぶりだろう。しばらく「鳥瞰図」を探すことになるん
だろうなぁ。
それにつけても、本っておもしろいと、ツクズク感じさせてくれる1冊だ。
http://www.gozans.com/bk/?b=4872758153&s=shohyo
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(ミラクル福田 某人文系出版社編集 31歳 年間読書量80冊弱
好きなジャンル 文芸・芸能)
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■「セクハラの本質ってなんですか」守屋淳
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『ディスクロージャー』マイクル・クライトン 酒井昭伸訳 早川書房
ハヤカワ文庫
セクハラの本質を説明せよ、といきなり言われたら、案外首をひねってしま
うもんだと思うんですが、いかがでしょうか?
いやらしいオジサンが、若い女の小に「イヒヒ、いいじゃないか減るもんじ
ゃないし」とか言って触る――表層的にはこんなイメージが、まあ、あるん
ですが、しかし、若いカッコイイ男が触ってもOKなのに、おじさんが同じ
ことすると即セクハラにさま変わりする場合があるのはなぜなのか?? 会
社とかで部下の女性から「〜さんって本当に男の色気がないですね」とか言
われた場合、それは男からセクハラだと言えるのか?? と、結構なぞは深
まるばかりだったりします。
で、サラリーマン時代、会社の研修のセンセイ(女性)からこんなことを聞
かされてちょっと納得したことがあります。
「セクハラの本質は、何をしたかではなくて、誰がしたかってこと」
なるほど、確かに同じ触られる、という行為でも、つきあってる人ならいつ
でもどこでもOKだったりするのが、キライなおじさんだったら、息を吹き
かけられたりするのもイヤ(笑)にさま変わりする。これも、相手次第とい
う理屈だったら納得できるわけです。
でも、どもそれだけじゃない。会社や組織でセクハラに悩む人とかって、も
うひとつ違う次元が噛んでくるのではないか……
大ベストセラー作家クライトンは、このセクハラ――しかも、ちょっとひね
って女性から男性へのセクハラを道具に使うことにより、この問題に潜む大
きな前提に切り込んでいきます。
その前提とは、権力。例えば会社なら、人事権とか査定をするとかの権力を
持ってる上司が、その権力を意識的にも無意識的にも活用して部下にせまっ
てしまう……。なるほど、セクハラというのが会社や、傍目にはちょっと意
外な大学とかでしょっちゅう問題になる理由がこれで納得できます(まじめ
な大学生最大の恐怖は、単位もらえないことだもんね)
クライトンが舞台に選んだのは、アメリカのハイテク企業。企業買収、会社
内の権力闘争といったさまざまな権力の形と。このセクハラを結び合わせて
息もつかせぬスリリングかつ大どんでん返しの傑作ストーリーを紡ぎ出して
いきます。書いている内容はどろどろのはずなのに、読んでいる間も、読後
感もとてもスッキリしているのは、クライトンの手筋の見事さなのでしょう。
個人の関係がアメリカ化している日本人は、読んでとてもためになるエンタ
ーテイメントです。
http://www.gozans.com/bk/?b=4150408327&s=shohyo (上巻 680円)
http://www.gozans.com/bk/?b=4150408335&s=shohyo (下巻 680円)
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(守屋淳 ご隠居 年間読書量100冊《仕事で他にも少々》 好きなジ
ャンル 古典)
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■あとがき
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>中学生の頃、学校内で合唱コンクールというのがあったんですが、あれは
全国でやってたんですかねー
>ああ、うちの地方では、やってましたよー
>そこで「大地讃唱」という歌があって、とても感動して歌っていたんです。
>それ、知ってますよ。あれは名曲ですよねー。
>で、大人になってですねー、マーラーという作曲家に「大地の歌」という
曲があるのを知って、これはもしかして同じ曲じゃないかと思って買って来
たんです。
>同じだったんですか??
>全然、違いました(笑)。なんか、東洋を勘違いしたような結構ハチャメ
チャな曲で(出だしが、象がパオーンと鳴いているようにしか聞えない《笑》
)、でも今は意外と愛聴してますけど(笑)
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